ほっこりんごの想い, ドライビング

【第18回】タコり解消 おすすめ練習方法

先日、「タコりたくない方必見!【定常円旋回】」という動画を
YOUTUBEにアップしました。

これは、筑波スライドコントロール講習会で行った、
走行開始前のデモンストレーションです。

今日は、この動画について解説していきたいと思います!

定常円旋回?
初心者についてのコラムだな、と思ったドリフト中上級者のみなさん!

みなさんへも必ず役に立つ内容もあります。
ぜひお読みくださいね♪


■練習の意義

練習会、講習会に参加される方の中には

「僕はドリフトがやりたいわけじゃないんです」
「グリップ走行に活きる練習がしたいだけです」

という方も多数見えます。
ドリフトがしたいわけではないのに、なぜスライドした円旋回を練習するの?
と思われるかもしれません。



そんなみなさんの多くは、こう考えて講習会へ参加されています。

「滑った時のコントロールを身に着けたい」
「スライドへの恐怖心が減ったらその分攻めて走れる」



そのためにはまず、
滑った状態を多く・長く体験することが重要です。


滑った状態(ドリフト・スライド状態)というのは
たくさん滑っている状態(カウンターが多く当たっている状態、角度がたくさんついている状態)の方が安定します。

逆に、角度が浅い、ぐんぐん前へ進んでしまう状態のスライドは
とてもコントロールが難しく、技術を必要とします。

どんなことも、まずは簡単な状態から始めること。
それが上達への近道です!

その「一番易しいスライド状態」が定常円旋回なのです!



■練習の準備と手順が明暗を分ける


【 簡単な状態から始めることが上達への近道】
と書きましたが、その状態を作り出すための前準備を説明します。

①簡単にリヤタイヤが滑る状態にする
②低いスピード、安全な場所で練習する

この2点です。

まず①について、
重要な順に言うと、タイヤチョイス、空気圧、減衰圧の調整で行います。

タイヤチョイスは、フロントタイヤはハイグリップタイヤ、リヤタイヤはローグリップタイヤがおすすめです。リヤのみスタッドレスで練習されている方もいます。

次に空気圧ですが、フロントは適正圧、
リヤタイヤのみ空気圧を多く入れてより滑るように調整します。

最後に減衰圧、こちらは調整機能がついている方のみですが、前後とも一番ソフトな状態にすると、より易しく、より簡単にスライド状態に持ち込めます。
※必須ではないので減衰調整がない場合はナシで問題ありません


【重要】
いずれも、サーキット場に到着してから、タイヤ交換、調整を行ってください。
一般道で極端なセットアップでの走行はとても危険です。(事故の前例あり)



そして②について。

可能であれば、より滑りやすいウェット路面がおすすめ、
そして初めての方は、 広場(ジムカーナ場)での練習がおすすめです。

ドライよりもウェット、ウェットよりもスノーなど、
滑りやすい路面になればなるほど、低いスピードで滑り始めます。
低いスピードでのスライド練習は、操作もすべてゆっくりになるので易しいです。

そして、狭い場所でのスライド練習は、
ほんの小さなミスでも接触することにつながります。(特に初心者ほど)
そのため、場所を選べるのであればぜひ広場をチョイスしてください。


■練習手順をおろそかにする人は遠回りしてしまう

この動画でも練習手順について軽く触れています。

①車とパイロンとの距離は2-3mほど
②ヘルメットとパイロンが真横に並ぶぐらい前に出す
③ハンドルをイン側いっぱいに切り、こぶし一つ分戻す※
④回転数を5000回転にキープ※
⑤クラッチを一気に離す

これが、止まった状態から始める定常円旋回の流れです。
動いた状態からスタートする円旋回は少し難易度が上がります。

AT車両や、デリケートで特殊な車両の方、機械式LSDが入っていない方などは、
動いた状態から始めることを提案しています。
 
※印がついている、③と④は、車両の状態によって、その量が変わります。
これについても、実際にレクチャーを行いながら、アドバイスしています。




この手順をキチンと踏めば、クラッチを離した瞬間にスライドが始まり、
パイロンに対していい位置へ向かって滑り出します。

まずは、100発100中で滑りだすこと、
そして、滑った後にその後の維持につながる「いい位置」へ向かうこと!


この2点がとても重要なのに、気を付けているだけで確実にできることです。

スタート時のポジションをおろそかにすると、次のステップへ進めない・・・。
結果、遠回りとなってしまいます。

これが安定してできるようになると次のステップ
(カウンターを当ててアクセルコントロール)へ行くことができます。


■スライドを維持する練習《初級編》

先ほどの練習手順をしっかり守っていれば、
クラッチを離す度に確実にスライド状態へ持ち込めます。その後は・・・

①スライドしたのを感じたらカウンターステア(逆ハンドル)を当てる
②少しの時間アクセルをOFF(待ち)
③またアクセルをやさしく入れ始めてスライド状態をキープ


と、文字で書くのは簡単ですが、ここから先は回を重ね失敗と成功を繰り返し、
クルマのリズムを感じ取るしかありません。

ここで、成長が早い人と、ゆっくりな人の差が出たりしますが、
冒頭で書いたように、より練習しやすいマシンで練習している人は早く伸びますし、逆の方は時間がかかります。

あとは、勘のいい人、そうでない人(←私はこっち派です)と個人の差も出ます。
個人の勘などのスキルは、その時は大きく感じるかもしれませんが、長く続けてくると大した差ではないと、多くの生徒さんを見てきてそう感じます。


ですが、クルマの差は埋めることはできません。
(性能ではなくコントロールしやすさ、という点)


やはりコントロールしやすい車両は、リズムも易しくドライバーに伝わりやすいので、それに合わせて操作できるようになるまでの時間も少なくて済みます。


そのため、今できる一番無駄にお金をかけずに、有意義な練習になるための、
マシン調整のアドバイスを行っています。
タイヤを変えた方がいいです!というアドバイスも、タイヤが一番大きく影響してくるものですし、外したタイヤも再利用が可能なので、トータルで見て、その方がその方の今後のためだと判断してのアドバイスです。

実際に私もタイヤチョイスで大きく失敗したこともあるし、逆に走り方を強制するためにフロントにプアーなタイヤ(スタッドレスとか)、リヤにラジアルタイヤを装着してコース走行練習をしていたこともあります。
タイヤチョイスを変えて、走りが激変、練習も有意義に激変したという生徒さんもたくさん見てきています。


タイヤを変える、というのは
初めての方にとってはハードルが高いかもしれません。

でも、成長のスピードには、ドライバーさんのテクニックだけでなく、マシンのコンディションも大きく関わっているということを頭に置いていただければと思います。

■スライドを維持する練習《中上級編》

ちょっと長くなりましたが、ここでようやく中上級編です。

ドリフトの人、グリップの人ともに、スライド状態からグリップに戻す時に
【カックン】とタコり気味だったりしませんか?


レッスンの中だけでなく、ドリフトの走行会とかを見ても、
キレイにグリップに戻せている方ってほんと一握りです。
冒頭でもいいましたが、

「角度の浅い、前に進むスライドの方がコントロールは難しい」 ためです。




それを克服する練習方法がこの動画の内容です。

①角度を付けた安定した円旋回をキープ
②アクセルの量を少し減らすと徐々に角度が浅くなっていく
③ハンドルのセンターに合わせて立ち上がる

この時のアクセルワークは
足首ではなく、足の指の付け根あたりの力加減で行う感覚です。

ほんの少し、です。
その少しが、タイヤにかかる圧を変えてくれて

完全なスライド状態
   ↓
少しグリップに戻りたがっているスライド
   ↓
完全にグリップ

と変化させてくれます。

小さな円旋回 → 大きな円旋回→グリップへ立ち上がる
という練習がとても有効です。



慣れてきたら、立ち上がる時にアクセルをしっかり踏み込んで
立ち上がれるように練習してみてください。

角度がついたスライド状態から角度が浅いスライド状態へ変化させて
トラクションをかけて走らせる方法を習得することができます。


↑↑↑

このテクニックは、ドリフトの競技でももちろん重要ですし
他のジャンルにも活きるテクニックです。
パキーン!という振り出しは、実はこの応用です。




この動画では、それを駆け足で説明していますが、
焦らずに確実にクリアしてから次に行くこと、それが結果最短距離なのです。

今できないこと、それをクリアするために必要なこと、だけを考えて
次のステップへ楽しく進んでいってほしいです♪


■最後に

ここで記載したことは、全ての車両に当てはまることではありません。

同じ車種でも、付いているタイヤも違うし、サスペンションの疲れ具合も違うし、ブレーキの状態も違う、何もかも違うんです。
全く同じ状態の車両なんてものはありません。

レッスンの時には、オーナーさんのスキルと、愛車の状態に合わせ、
乗りやすい車両へのセットアップのアドバイス、飛び級しない練習方法を
アドバイスしています。


ここで記載したことは、あくまで参考に考えて頂き
実際のレッスン時にお伝えしたアドバイスと組み合わせて
考えていただければと思います。




それではみなさん、愛車と一緒に楽しいカーライフ、
モータースポーツライフを送ってくださいねっ♪

最後までお読み頂き、ありがとうございました!